この仕事を30年続けてきて、ワインのことを「難しそう」と感じているお客様がとても多いと気づいてきました。特に牡蠣を前にしたとき——「白ワインでしょ」と思いつつも、赤ワインにしたい気持ちもある、でも失敗するのが怖い。そんな空気をテーブルごしに感じることが、少なくありません。
シェフの坂東です。三陸の牡蠣や魚介を使って料理を作り続けてきた立場から、「牡蠣とワイン」というテーマをできるだけ率直に話したいと思います。正解を押しつけるのではなく、「こういう料理のときはこう選ぶ」という感覚を持ってもらえたら、食事がずっと楽しくなる。そう思ってこの記事を書きました。
高級レストランでソムリエに相談するほどでもないけど、居酒屋でとりあえずビールというのとも違う夜を過ごしたい——そういう感覚を持っている方に、特に読んでほしい内容です。
こんな方におすすめ
- ✅ 牡蠣に合うワインを自分で選べるようになりたい方
- ✅ 白ワインか赤ワインか、料理によって変えるコツを知りたい方
- ✅ 居酒屋より少し特別な食事を、堅苦しくなく楽しみたい方
- ✅ ワインと料理を組み合わせる楽しさを体験したい方
- ✅ 新宿・若松河田エリアで牡蠣とワインを楽しめる店を探している方

「牡蠣には白ワイン」は正解——でも、それだけじゃない
「牡蠣には白ワイン」という基本は、間違っていません。でも、これだけで終わらせてしまうのは少しもったいない。牡蠣は調理法によって味の輪郭がまったく変わる食材だからです。
生牡蠣を例に挙げると、口に含んだときの磯の香り、海水のミネラル感、後から来るほんのりとした甘み——これに合うのは、やはり辛口の白ワインです。シャブリやミュスカデのような、フレッシュで酸味が立ったスタイルが最もすっきりと合います。生牡蠣の繊細な味わいを、ワインが洗い流しすぎず、かつ引き立てる。そういうバランスを意識するといいと思います。
一方で、生牡蠣・焼き牡蠣・蒸し牡蠣の違いを比べてみると分かるように、火を入れた牡蠣は味の質が変わります。焼くことで旨みが凝縮され、バターや醤油を絡めれば味に厚みが出る。こういった料理になると、フルボディの白ワインや、場合によっては軽めの赤ワインも視野に入ってきます。「牡蠣には白」という大原則を崩しているのではなく、料理の変化に合わせてワインも動かしているだけです。
「白か赤か迷う」という感覚は、ワインを楽しみたいのに入口でつまずいている状態です。LINEを友だち追加すると、季節ごとのメニュー情報やワインとの組み合わせ提案を受け取れます。友だち追加は無料で、今なら生牡蠣10個盛りが半額になる特典もあります。
調理法別に見る、ワインの選び方
実際にケラッセ東京で出している料理を例に、もう少し具体的に話します。
生牡蠣 → 辛口の白ワイン(軽め・酸がある)
三陸の冷たい海で育った牡蠣は、ミネラル感が豊かです。これには同じようにミネラル感のある白ワインがよく合う。シャブリや南フランスのピクプール・ド・ピネあたりが、個人的に好きな組み合わせです。泡(スパークリング)も非常に相性がよく、シャンパーニュやクレマンを合わせるとより特別感が出ます。
焼き牡蠣 → ふくよかな白ワイン、またはロゼ
焼くことで旨みが増した牡蠣には、少し樽の効いたシャルドネや、コクのある白が合います。バターやハーブを使った焼き牡蠣なら、ロゼも意外なほどよく合う。ロゼは「どっちでもない」存在ではなく、牡蠣料理と魚介の中間にある料理にとても使いやすいワインです。
蒸し牡蠣・チョッピーノ(魚介のトマト煮)→ 軽めの赤ワインもあり
ここで初めて赤ワインが登場します。トマトベースのソースを使った魚介料理は、酸味を持つ赤ワインとよく合います。南イタリアのネロ・ダーヴォラや、フランスのガメイ(ボジョレーの品種)のような、タンニンが少なく果実味のある軽めの赤なら、魚介の風味を邪魔しません。「赤ワインは魚介に合わない」と思っている方も多いですが、料理の組み立て方次第で十分に楽しめます。
ウニ・カルパッチョ → スパークリングまたは白ワイン
ウニの甘みや濃厚さには、泡の爽やかさが一番よく合います。シャンパーニュでなくても、プロセッコや国産スパークリングでも十分です。カルパッチョのような生の魚介料理は、オリーブオイルや柑橘が入るため、ソーヴィニヨン・ブランのような香りの立つ白も面白い。
牡蠣とワインのペアリングの基本を押さえておくと、こうした選択肢を広げる感覚がさらにつかみやすくなると思います。
✓ ここまでのポイント
- 生牡蠣には酸がしっかりした辛口白ワインが基本。ミネラル感のあるものが特に相性がいい
- 焼き牡蠣・蒸し牡蠣など火を入れた料理は、コクのある白やロゼ、軽めの赤まで選択肢が広がる
- トマトソースや濃いめの味付けには、タンニンの少ない軽い赤ワインも合わせやすい
調理法ごとにワインが変わるなら、コースという形で通して楽しむのが一番わかりやすい体験になります。食べログの予約ページから空席確認とコース予約が同時にできます。WEBから数分で完結します。
「難しく考えなくていい」と思ってほしい理由
ここまで読んでいただくと、「やっぱり難しそう……」と感じる方もいるかもしれません。でも、実際のテーブルでは、そこまで厳密に合わせなくてもいいと思っています。
大事なのは「外れない基本」を一つ持つことです。迷ったら辛口の白。これだけで、牡蠣料理のほとんどはカバーできます。そこから少し冒険してみたいときに、今日の記事の内容を思い出してもらえれば十分です。
ケラッセ東京では、ワインのことを堅苦しく考えてほしくないと思っています。「これ何に合いますか?」と気軽に聞いてもらえればいくらでも提案しますし、「今日は赤にしたい気分」という気持ちも大事にします。ちゃんとおいしいものを、気軽に楽しむ——そういう夜をつくるために、料理もワインも存在していると思っているからです。
高級店のように「正解」を求められるプレッシャーもなく、かといって居酒屋のような「とりあえず」感でもない。そういうちょうどいい場所を、ワイン食堂というスタイルで表現しています。
11月の三陸牡蠣は、今が最も楽しい時期のひとつ
この記事をお届けしているのは11月。三陸の牡蠣は秋から冬にかけて身が充実してくる時期で、今はちょうどそのはじまりにあたります。夏に産卵を終えた牡蠣が、冷たい海でゆっくりと栄養を蓄え、ミネラルと旨みのバランスが良くなる季節です。
この時期の生牡蠣は、海の冷たさをそのまま閉じ込めたような味わいがあります。口に入れた瞬間に広がる磯の香りと、後から来るじんわりとした甘み——そこに辛口の白ワインを合わせると、素材の良さがそのまま料理になる感覚があります。
ケラッセ東京では現在、ウニと三陸産の牡蠣・鮮魚を中心にした10品コースをご用意しています。さまざまな調理法で牡蠣や魚介を楽しんでいただきながら、それぞれの料理に合わせたワインの提案もしています。夫婦や友人同士で、ゆっくりと食事を楽しみたいという方にはとくにおすすめのスタイルです。
少し特別な夜に牡蠣とワインを楽しむという選択肢として、ぜひ候補に入れていただけると嬉しいです。
まとめ——ワインは「合わせるもの」ではなく「楽しむもの」
牡蠣に白と赤、どちらが合うか——その答えは「料理による」です。ただ、迷ったときは辛口の白を選べばまず間違いありません。そこから料理の変化に合わせて、ロゼや軽めの赤に広げていく。そういう楽しみ方ができるようになると、食事の時間がまったく変わってきます。
難しいルールを覚えることよりも、自分が「おいしい」と感じる組み合わせを少しずつ増やしていくことの方がずっと大事。ケラッセ東京はそういう場所でありたいと思っています。
気になることがあれば、お電話でもお気軽にどうぞ。03-6380-0253(水〜日・祝 15:00〜22:00)
若松河田駅から徒歩3分。新宿の喧騒から少し離れた静かな場所で、三陸の牡蠣とワインをゆっくり楽しんでいただけます。
「ちゃんとおいしいものを気軽に楽しみたい」という夜のために、三陸の旬の牡蠣とワインを用意して待っています。食べログの予約ページから来店日時とコースを確定できます。若松河田駅徒歩3分、水〜日・祝の15時から営業しています。
