なぜ私は三陸の食材を東京で料理するのか|ケラッセ東京・坂東誠のこだわり

外食の回数が増えるほど、「また似たような料理だな」と感じてしまう人は、思っている以上に多いものです。ある調査によると、外食に「季節感がない」と感じた経験がある人は7割を超えるというデータもあります。定番メニューが並ぶ店では、春も秋も冬も、皿の上に乗るものがほとんど変わらない。それが「新鮮味がない」という感覚の正体だと、私は思っています。

シェフの坂東です。若松河田駅から徒歩3分の場所で「三陸ワイン食堂 ケラッセ東京」を開いて、今年で8年目を迎えました。今回は、なぜ私が東京にいながら三陸の食材を使い続けるのか、そしてなぜそれが「いつ来ても新しい料理に出会える店」につながるのかを、正直にお話しします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 外食に行くたびに「また同じような料理だ」と感じている方
  • ✅ 定番メニュー中心の店に物足りなさを覚えている方
  • ✅ 牡蠣や魚介を、いろいろな調理法でしっかり楽しみたい方
  • ✅ 季節ごとに変わる料理で特別な食事時間を過ごしたい方
  • ✅ 新宿エリアで個性のあるレストランを探している方
なぜ私は三陸の食材を東京で料理するのか|ケラッセ東京・坂東誠のこだわり | 三陸ワイン食堂 ケラッセ東京

震災後、東京から岩手へ。「本物の旬」に出会った日

私が三陸の食材と深く向き合うようになったのは、東日本大震災がきっかけでした。震災後、東京から岩手へ渡り、現地で料理をする機会を得たのです。そこで初めて、水揚げされたばかりの三陸牡蠣を目の前で開けて食べました。海の香りと、ぷりっとした身の弾力、そして後から来る甘み。東京で食べてきたものとは、明らかに違いました。

と同時に、もうひとつのことに気がつきました。現地の漁師さんや生産者さんが、それぞれの季節に全力で向き合っていること。春のわかめ、夏のウニ、秋のさんま、冬の牡蠣。三陸の食材は「旬の塊」そのものだったんです。それまで自分が東京の厨房で扱ってきた食材がいかに「季節から切り離されていたか」を、あの土地で痛感しました。

業界30年の経験がある自分が、「旬」を本当の意味で理解していなかった。そのことが、私をケラッセ東京の今のスタイルへと向かわせた最大の理由です。

「外食しても似たような料理ばかり」と感じながらも、どの店に行けばいいか分からないままになっていませんか。LINEを友だち追加すると、三陸の旬が変わるたびに季節メニューの情報や限定企画が届きます。登録は無料で、追加するだけで生牡蠣10個盛りが半額になる特典もあります。

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「定番メニュー」では、季節感は伝えられない

東京のレストランには、ありがたいことに食材の流通が整っています。一年中、同じものが安定して手に入る。でもその「安定」が、料理から季節感を奪ってもいます。

ケラッセ東京では、メニューを固定していません。三陸の生産者から「今年は〇〇がいいですよ」という連絡が来るたびに、コースの内容を見直します。今年の9月は、三陸の秋の走りの魚介と、岩手の野菜が絶妙に重なる時期。夏の間たっぷり海の養分を蓄えた三陸の牡蠣が、これからまた旨みを増していく季節でもあります。

たとえば、同じ「牡蠣料理」でも、9月と12月ではまるで別の味になります。身の大きさ、塩味のバランス、脂の乗り方が変わるから、調理法も自然と変わる。生牡蠣で出すのか、蒸してバターと合わせるのか、チョッピーノに入れるのか、その判断を旬の状態を見て毎回決めています。

「いつ来ても同じ料理が食べられる安心感」を求める方もいます。でも私が目指しているのは、「いつ来ても、その季節にしか食べられないものに出会える店」です。三陸の魚介がおいしい理由と、東京で旬を味わうことの意味については、別の記事でも詳しく書いていますが、産地との継続的なつながりなしには、これは実現できません。

✓ ここまでのポイント

  • 三陸との関係は震災後の現地経験がきっかけ。「本物の旬」を知ったことが料理スタイルを変えた
  • 定番メニューを固定しないのは、季節によって食材の状態が変わるから。同じ牡蠣でも9月と12月では調理法が変わる
  • 産地の生産者との直接のやりとりがあるからこそ、旬に合わせたコース変更が可能になる

三陸の旬の食材がコースにどう組み込まれているか、実際に確かめてみたくなってきた頃ではないでしょうか。WEB予約ページから空席確認とコース予約ができるので、来店日時をその場で確定できます。

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生産者とのやりとりが、皿の上の「新鮮味」をつくる

三陸の漁師さんや養殖の生産者さんとは、今でも直接連絡を取り合っています。「今年の夏のウニはどうでしたか」「牡蠣の身入りはもう始まっていますか」という話を、季節ごとにしています。

この関係があるからこそ、コースに「ウニ」を軸として据えることができています。東京でウニというと、高級食材として扱われることが多いですが、三陸のウニは産地との信頼関係があって初めて、鮮度と味のバランスで選べるものです。ケラッセ東京の10品コースでウニを複数の形で楽しめるのは、その積み重ねがあるから。

また、魚介だけでなく「ありすぽーく」などの岩手産の肉や、宮城・岩手の季節野菜もコースに組み込んでいます。食材の産地が同じ東北でそろうと、料理全体に統一感が生まれます。バラバラに食材を集めた「いいとこ取り」ではなく、三陸・東北という文脈の中で料理を組み立てる。それが、他の店との一番の違いだと思っています。

オイスターバーと魚介レストランの違いと、牡蠣も料理も楽しみたい人の選び方という記事でも書きましたが、生牡蠣だけを出す場所と、牡蠣を料理として提供する場所では、お客様に届けられる体験がまったく異なります。ケラッセ東京は後者であることを、開業以来ずっと大切にしています。

「似たような料理ばかり」に飽きたとき、東京で季節を食べる選択肢

外食で「また同じだな」と感じる原因のひとつは、料理が「供給の都合」で作られているからだと私は思っています。仕入れが楽なものを年中出す。それ自体を責めるつもりはありませんが、少なくともケラッセ東京では逆の順番で料理を考えています。「今、三陸に何があるか」から始めて、「それをどう調理するか」を後から決める。

9月という季節は、夏の疲れが残りながらも、秋の食材が少しずつ姿を見せてくる時期です。三陸では牡蠣が再び旨みを蓄え始める季節でもあり、ウニも夏の盛りとは異なる味わいに変わってきます。その微妙な変化を、料理で表現できることが、私にとっての喜びでもあります。

若松河田という場所は新宿の中心から少し離れていて、街のざわつきとは距離があります。その静かさの中で、三陸の旬の食材をワインとともにゆっくり楽しんでいただく。それが「来てよかった」と思っていただける時間だと信じて、今日も厨房に立っています。

まとめ|旬は「毎回の来店」を特別にする

私が三陸の食材を東京で料理し続ける理由は、一言でまとめると「定番メニューでは届けられない季節感を、皿の上で表現するため」です。旬の食材は、生産者とのつながりなしには手に入らない。そのつながりを30年の料理経験と現地との信頼関係で積み上げてきたことが、ケラッセ東京の土台になっています。

「いつ来ても似たような料理」ではなく、「その季節にしかないもの」を食べに来ていただける店でありたい。それが、私の変わらないこだわりです。

ご予約・お問い合わせはお電話でも承っています。
📞 03-6380-0253(水〜日・祝日 15:00〜22:00)

「定番メニューでは届けられない季節感を皿の上で表現する」というこだわりを、実際の料理として体験したいと思った方は、まずWEBで席を押さえてください。旬のウニと三陸牡蠣を軸にした10品コースの空席状況が、すぐに確認できます。

旬の三陸コースをWEB予約で確認する

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